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490 :名無しさん@おーぷん
ずいぶん昔のことだけど、この季節になると思いだす修羅場。
夫(今は元夫だけど、当時は)が外に女を作って、家に帰って来なくなった。
今ならさっさと別れる知恵も社会状況もあるけど、当時は
「私のどこがいけないんだろう」「いつかあの人の目が覚めてくれるだろうか」とシクシクメソメソ。
娘は小学1年生、「パパはお仕事が忙しくてなかなか帰って来られないんだよ」というのを信じて
たまに夫が顔を出すと、すっとんで抱きついていた。

12月も20日を過ぎた頃(つまり今頃)、夫に離婚を切り出された。
夫は転勤族で、結婚してから2、3年ごとに赴任先が変わっていた。
なんと不倫女とは前の赴任先からの付き合いで、今の赴任先に連れてきていた。
次の赴任先にはその女と2人で行きたいから、離婚したいという。
目の前が真っ暗になった。

タヒのうと思った。妙に律儀に、年内にタヒのうと。
でも娘をどうしよう。夫に渡すくらいなら…。
学校が冬休みになり、「パパは忙しいから、ママと2人で旅行に行こう!」というと喜ぶ娘。
へそくりとか独身時代の貯金とかを持って、当てもなく旅に出た。
当てはないと言っても、気持ちは固まっていた。
一面の真っ白な雪景色の中で…。
書いていて、若い自分があんまりバカでがっかりしてきた。続きます。



491 :名無しさん@おーぷん
続きです。雪国に着いた。周りはお望みどおりの一面の真っ白な雪景色。
私も夫も(娘も)温暖な地方の出身で、雪は年に数回、積もっても数センチ。
赴任先もその地方の中でだったから、一面の雪などテレビでしか見たことがない。
それで娘は「雪だ!」と大興奮で飛び出していった。
後を追って歩き出した私は、瞬時におのれの考えの甘さを体で思い知った。

寒い。寒いを通り越して、骨の髄まで冷たい。息もできない。
生まれて初めての氷点下10度。服だって寒冷地仕様ではない。
ものの数分で体の感覚がなくなり、歯の根が合わなくなった。
いかん、このままではタヒぬ。当初の目的も忘れて、娘の手を引いて、温泉旅館へ逃げ込んだ。
旅館の女将さんに、そんな薄着じゃ寒かったでしょうと言われた。
あたたかい温泉と食事で我に返って、覚醒した。
「そうか夫に逃げられるより、凍タヒする方がつらいんだな」
「だったら夫に逃げられる方がましだな」
女将さんの好意で特別に卵焼きを作ってもらって、嬉しそうに食べている娘を見て
巻き添えにしようとしたことを深く反省した。

家に帰ってさっさと離婚した。慰謝料はもらったし養育費も娘が大学を出るまで払ってもらった。
娘はこの時のことを「パパに浮気されて、ママが憂さ晴らしの旅行をした」と思っている。
今でも娘は、あの土地の銘菓が好物で、ときどき買ってきて食べている。
492 :名無しさん@おーぷん
>>490
すっげえリアリティw
雪国の自分もこの時期、
ついコートを手に外に出て
車に乗るまでに凍えそうになる
その間、数秒www

覚醒してくれて良かったよ
んで、娘さんの好物をぼかしてで良いから
ヒントプリーズ(取り寄せ)
493 :名無しさん@おーぷん
白い恋人かな
495 :名無しさん@おーぷん
>>492
490-491です。
雪国の方にリアリティがあると言っていただけるとは!
銘菓は、和菓子です。若い人はあまり食べないかも。
496 :名無しさん@おーぷん
>>490
真っ白な銀世界で…という方向へ気持ちが向いて良かったな、と。
それ以外の方法を選択していたら、取り返しのつかないことになっていたかも知れない。

本当に良かった。
499 :名無しさん@おーぷん
>>491
娘さんには楽しい旅行の思い出になっててよかったね〜
494 :名無しさん@おーぷん
慰謝料と養育費でたならいいほうじゃん。
翼を言えば、相手の女からも慰謝料取ればもっと生活が潤っただろうに。




引用元:http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1440498524/